木材や建材をトラックで運ぶ際に欠かせないのが、荷台と積荷の間に挟まれる“リンギ(輪木・りん木)”。一見するとただの木の角材だが、その役割は驚くほど大きい。積荷を守り、作業を効率化し、安全性まで高める。まさに、輸送現場を陰で支える縁の下の力持ちである。
そもそもリンギは、積荷と床面に“隙間”を作るための道具です。これにより、フォークリフトの爪がスッと差し込める高さが確保され、荷降ろしの際の作業スピードが大幅に向上する。リンギがない状態で荷物が荷台にベタ置きされてしまうと、フォークが入らず、荷物を持ち上げるのに苦労する。結果として荷物の破損リスクが増え、作業者の負担も大きくなる。リンギは“作業性の良さ”と“荷扱いの安全性”を同時に実現しているのです。
さらにリンギは、積荷の保護にも大きく貢献している。荷台のわずかな振動や段差により、積荷が擦れたり、角が欠けたりするのを防いでくれる。特に建材や木材は、見た目の傷が品質価値に直結するため、リンギの存在は欠かせない。荷台の鉄板に直接置くのと、木の緩衝材を挟むのとでは、衝撃の吸収力がまったく違う。積荷を確実に守るための“保護クッション”として機能しています。
リンギの材質は、主に杉・桧・松などの針葉樹材が一般的です。軽くて扱いやすく、適度な強度もあり、運搬現場での取り回しに適している。また、必要な長さにカットしたり、面取りを施したりと現場に合わせた加工もしやすい。最近では、耐久性を高めた角当て用の樹脂リンギを併用する現場も増えているが、木製のリンギは依然として根強い支持を得ています。
積み方にも職人技がある。リンギは基本的に荷物の下に2本または3本平行に置き、荷重バランスを取りながら積む。置く位置が少しずれるだけで、トラックの走行中に荷物が傾いたり横滑りしたりする危険が生まれる。だからこそ、リンギを置く“間隔”や“高さの統一”が重要で、現場では当たり前のように行われているこの作業も、実は熟練した目と手が必要になってきます。

フォークリフト作業ではさらにリンギの価値が光る。爪の厚みや角度を考慮し、リンギでしっかり高さを確保しておくことで、荷物がスムーズに離陸する。ときには現場のフォーク仕様に合わせて、リンギの高さを変えることもある。つまりリンギは、トラックとフォークリフト、二つの現場をつなぐ“橋渡しの役割”も果たしている。
また、リンギは再利用が前提のエコな資材でもある。多少傷んでも削って使え、折れてもサイズを変えれば別の用途に生まれ変わる。木材ならではの柔軟性で、輸送コストと環境負荷を同時に軽減している。簡単な道具に見えて、実は非常に合理的な存在なのです。
トラック輸送は“積む・運ぶ・降ろす”という単純作業に見えるが、その裏側には安全性と効率を最大化するための細やかな工夫がある。リンギとはその象徴でもある。一本の角材に見えて、積荷の保護、作業効率、安全性、コスト削減まで担う多機能ツールであり、なくてはならない現場の必需品。
荷物の安全と作業の円滑さは、こうした小さな部材に支えられている。リンギは、トラック輸送の品質を左右する“名脇役”なのです!!





